部門長・室長からのご挨拶

2012年7月から開発推進部門長を務めております池田浩治です。前職は医薬品医療機器総合機構(PMDA)において医療機器審査業務に10年ほど従事しておりましたが、現職の方が長くなり、時の流れを感じます。開発推進部門に赴任した当時はメンバーも少なく、扱うシーズの数も多くはありませんでしたが、今では助手以上の職員だけで30人近い大所帯になり、研究者や企業の開発シーズの伴走支援業務に日夜励んでおります。人数は増えましたが立ち上げ当時から変わらず大事にしているのは、バランスと最適化です。アカデミアシーズには、革新的な技術に端を発するシーズや未知なる医療を生み出すシーズなど、過去の経験だけでは対応できないシーズが少なくありません。これらのシーズを実用化するためには、初めて被験者に使用する場面に遭遇するわけですが、最大限の安全性を担保しつつ、開発品の有効性を確認するという未知なる領域に踏み込むことが求められます。その時に重要な考え方がレギュラトリーサイエンスです。レギュラトリーサイエンスとは、「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学」(第4次科学技術基本計画 平成23年8月19日閣議決定)と定義されており、新しい製品開発を人と社会とのバランスの上で最適化する考え方です。この考え方を基に、過去の経験だけに囚われることなく、柔軟性をもった判断が出来る人材が、新しい医療を創出できる人材として社会に求められていると考えています。これからも新しい医薬品・医療機器等の実用化と人材の輩出を介して社会に貢献できるよう部門一丸となって精進してまいります。 (2026年3月 池田浩治)

開発推進部門

アイデアのはじまりから、その先の社会実装まで。共に挑み、共に育てます。

開発推進部門はシーズの窓口、進捗管理、非臨床試験の助言を担当しています。 東北大学の学内外問わず、臨床研究推進センターでの支援を希望する全シーズの窓口となり、シーズの概要、進捗状況等を把握することにより、センター内で支援するシーズの交通整理を行います。シーズの支援が始まった際の最も重要な業務は開発戦略の策定支援です。開発戦略は、各種基準・ガイドライン等を準拠すると共に、科学的根拠に基づいて 策定することが必要となります。当部門には、医薬品医療機器総合機構(PMDA)、厚生労働省、日本医療研究開発機構(AMED)の出身者が在籍しており、当該事項・経験を踏まえた開発戦略の策定支援を 行うことが可能です。
適切な開発戦略を立てることによりシーズ開発における時間と経費の無駄を防ぐとともに、確実かつ早期に企業へのライセンスアウト、先進医療への移行、薬事承認取得等の最終目標を達成するための支援を行います。なお、スタートアップを目指すシーズに関しては、医療系スタートアップ支援室と協力して支援を行います。

医療系スタートアップ支援室

設立前から出口戦略まで、スタートアップの“今”に必要な支援を届けます。

医療系スタートアップ支援室では、スタートアップの設立準備段階から事業化、さらにはイグジットに至るまで、各フェーズに応じた支援を一貫して行っています。
開発推進部門をはじめとする学内の関連部署と連携するとともに、ベンチャーキャピタル(VC)、専門性の高い外部機関、自治体・行政、企業、海外支援機関などのパートナーとのネットワークを活用し、スタートアップの成長を多角的に支援します。具体的には、スタートアップ設立に関する相談、出口を見据えた事業計画の立案、資金調達支援など、開発全体を俯瞰した視点から事業化戦略の立案と実行を伴走支援しています。
医療分野における研究成果を社会実装という形で確実に患者さんへ届けること、そしてアカデミアの知を基盤とした医療イノベーションを世界へ広げていくことを目指し、実践的かつ継続的な支援を行っています。